2014-01-01から1年間の記事一覧

自分の書いた文章に、一瞬、その場面の空気感の色が見えた気がして、嬉しくなった。まだ下手なことは分かっているけれど。嬉しくなるのはほんの一瞬だけだ。いつも少し時間が経つと、自分の書いた文章がとても恥ずかしくて仕方なくなる。

繊細さを忘れないままならばそりゃ口の上手い人間になりたい

われ、山にむかいて、目を挙ぐ わが扶助はいずこよりきたるや

結局、自分のことに責任が持てないだけだ。

からから

川辺の風は切り裂くように冷たく、だんだんと頬や耳の感覚が奪われてゆく。僕は言わずにはいられなかった。 「遠くへ行きたい。」 「遠くって、どこ。」 「僕のことを知る者がいないような、とにかく、遠く、遠くにあるところだ。」 僕は一瞬口篭って、また…

人より秀でたものが何一つ無いし、自分で思っているほど自分には能力もないし、きっと死ぬまで、死んでも何者にもなれないのだろう。自分の生が無に帰ることが恐ろしい。ならばもう、自分のやることに縋るしかないじゃないか。

朝に見た、密度の上がる前の紫雲の合間にのぞく藍白とぼやけた橙の一筋が、とても優しかった。

死ぬとはどういうことなのだろう。ああ残るものが欲しい。

背の高い木々の緑と煉瓦造りの大きな図書館強いわけでもないのにひどく白んだ日の光あの感じをどうやって掴めばいいのか

幼い頃、教会でお祈りをしながらも、気にするのは神様の目ではなく大人たちの目だった。食事の前のお祈りも就寝前のお祈りも、一向に覚えられなくて、いつもただ聞いているだけだった。

ペット税なんか設けたらペットを生き甲斐にしているお年寄りが飼えなくなってしまうし、お金がない人は飼わなければいいという問題ではない。ていうか本当にペットショップを無くせば色々なことが解決する。お金にならなくなるからパピーミルもなくなる。里…

色玉

色玉。それは、数ある駄菓子屋の中でも「朧月屋」でしか手に入らない希少な飴玉だ。ひと袋二百円もする。噂によると、それを手に入れられるのは店の馴染み客だけだというが、どんな馴染み客もその実物を目にしたことはなかった。晶もその一人だ。彼はもう五…

正常ってなんだろうっていう感じだよ

シリウス

Pm9:00 水貴は日課の散歩に出た。冷たい一吹きの風が吹き付けた。どこか懐かしい匂いがして、瞳が潤む。見上げた空はすっかり澄み渡り、星がよく見えた。 まだ夜になったばかりだが、街はすでに静けさに包まれていた。いつものように川沿いの道を歩いている…

今になって「曇りなき眼」の意味が分かる……笑

無償が欲しい。きっと、それだけなんだ。願っても求めることはしたことがないし、きっと、もう求めてはいけないものだ。これが私の糧になると信じて。

みんな腹に一物抱えてるな〜。心臓にくる。

記憶の行き違い。

私が思う美しい友情は、集団から少し離れた場所に広がる閉塞的だけれど自由な友情(少人数)。クラスみんなで力を合わせて…みたいなのもいいことはいいのだろうけれど、切なさが少ないのであまり好きじゃない。そういう熱さの中に一見溶け込んでいるけど気持ち…

ある意味、本当の「死にたくない」という気持ちは、本当に死が迫っているときと、死にたいときにしか成立しないものなのかもな。

小学生の頃って、生活態度や学習に問題のある子が結構たくさんいたな。今になってその子たちに思いを馳せる。そういう、目に見えて問題を抱えている子たち以外にも、見えないところで問題を抱えている子はたくさんいる。

自分の強みとなる知識を持たなきゃ意味がないな

生きている実感がわかない若者たち

生きている限り虚しいのだから完璧に満たされてハッピーーーーな状態を求めて宗教に傾倒しても無駄。だから薬物をやるのだろうけど、ズルしてとてつもない多幸感を得たらその分落ち込みも深くなるのは当然。「生きている実感がわかない若者が増えている」と…

もっと目を凝らして生きねば

ふと、中学生のときのことを思い出した。来客用の応接間や、特別学級の子たちが使うらしい広さはそこそこあるものの机と椅子が一対しかない壁に地図や学習用の表が貼られた教室、特別学級の子たちの音楽室がある、三階の端っこの辺り。いつも鍵がかかってい…

小さい頃は死ぬほど泣いていて「泣いても何も解決しないよ」とか言われたりしたけど、泣かずにはいられなかったんだよと言ってやりたい

傷付いて心の底で助けを求めている人を抱き締めてあげたいと思うのは、きっと、その人に自分を重ねて、傷付いてきたのに誰にも抱き締めてもらえなかった自分を観念の中で抱き締めてあげたい、というのもあるんだろうな。

得られなかったものを「得られなかった」のだと認識したときの衝撃は、喪失体験に匹敵するのだろうか。それとも、得られなかったものへの憧憬が強過ぎて、それを得たときの幸福が自分には計り知れず、そんなものを失うときの悲しみは、やはり同じく 計り知れ…

もしかしたら人間が感覚できる次元は世界そのものからしたら極僅かなのかもしれない。孔雀は四原色でものを見れる。蚊は二酸化炭素を感知できる。蛇は赤外線を感知できる。昆虫は紫外線を感知できる。蝙蝠は超音波を感知できる。人間は全能なわけではないし…

紫陽池

あるところに、それはそれは美しい娘がいた。名は紫陽という。その母である藤奈もまたやはり美しく、若き頃には村一番の縹緻よしと言われていたが、自然とその称号は年頃を迎えた紫陽に受け継がれる形となった。 紫陽も藤奈も透き通るような白い肌をしており…