きっかけは、ちょっとしたことだった。 今朝、樹は、いつものバスを目の前で逃した。たったそれだけのことだが、樹の中で、何かがぷつりと切れる音がした。 この停留所には、三十分に一本しかバスは来ない。樹は、次に来るバスを待つ気など端からなかった。…
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